三浦のやさい農家 産地直送 |
愛情こもったやさい作り
〜「冬大根は三浦」といわれた〜

三浦大根。
〜三浦大根の特長〜
大根は首の部分が青いものと思っている方は多いと思います。実は関東地方で栽培されている大根は白首大根で、関西地方は青首大根(愛知県の宮重大根の改良型)が、江戸時代以降各地で固有の地大根が食べられていて、その品種は100とも200ともいわれています。中でも三浦大根は、昭和初期の東京市場では「冬大根は三浦」とまでいわれていたほど美味しい大根です。
その美味しい大根が見かけられなくなった理由についてご紹介できればと思います。
1、形状
形状は、中ほどが膨れていて、首の部分が細くくびれています。
根の部分は肌が全体に白く、青首大根よりも白い部分がたくさんあります。
大きさは、青首大根の倍以上の重さがあり
太らせれば5kg以上にもなりますが、青首大根と違い
太すぎても、ス入りなどの肉質には影響がありません。
葉の長さや大きさなども青首大根より、大きくなっています。
2、肉質
三浦大根は、大根自体に水分が多く、ス入りの心配がありません。
花の準備が始まり抽苔してきても、皮のすぐ内側の繊維が強くならないので
青首大根のように皮を厚く剥く必要はありません。
花が咲いたからといって、食味が変わることもありません。
煮炊きしてやわらかく、しかも肉質がしっかりとしているために
煮崩れもせず、芯まで早くゆであがりすぐやわらかくなりますので
おでんはもちろんの事、ブリ大根やふろふき大根などには最高です。
生でも水っぽくなく
刺身のつまに使うと、ベタッとならずにコシが強いため、ボリュームが出ます。
料亭や刺身を大量に扱う魚屋さんも、三浦大根を買いに来ます。
おろしでは青首大根のような甘味だけでなく、大根の本来のうま味(ほろ苦い)が味わえます。
根の先端部分は苦味(えぐみ)が強くおろし大根に向いていますが、煮物に先端部分を使った場合苦味が強くなる場合がありますので、大根の中ほどを使うか、一度ぬかなどで下ゆでして使われたほうが良いと思います。
古くから三浦に伝わる三浦大根は、独特の甘みや煮ると青首大根にはない柔らかさとこく、うまみがあります。
おでんなどの煮物、お正月のなます、お漬物やおろしなど
多用途に、美味しくお使いいただけます。
〜三浦大根の歴史〜
三浦大根その栽培の歴史は古く、江戸時代の天保十二年(一八四一年)刊行された
『新編相模風土記』にもその存在が記されています。
昔のはなし、江戸のお殿様がおいしい魚介類ばかり食べて偏食を続けた結果、
痛風にかかり苦しんだそうです。
家臣は、考えたあげく練馬の大根をお殿様に食べさせたところ、
お殿様は、すっかり痛風も癒え、それからは練馬大根がもてはやされるようになったそうです。
関東の大根は、それから練馬大根が発祥となり、全体が白い、中太りの大根が
あちらこちらで作られるようになりました。
関西では、宮重大根という今の青首大根の原形が主に作られていました。
・今はどうして青首大根ばかりなの?
■時代背景
現在青首大根が主流になったのは、消費者のニーズや時代背景もありますが、
きっかけは、20年前にさかのぼります。
■経済性
当時は、核家族化が進み一家庭での
消費量が少なくなり三浦大根のような太くて大きい大根は使い切れないし不経済。
反面青首大根は小型でコンパクト、八百屋さんでは棚のスペースもとらない。
農家では、三浦大根よりも青首大根の方は、コンパクトなため葉も小さく
三浦大根よりも、同じ面積の畑でたくさん本数を作れる。
軽くて多少乱暴に扱っても三浦大根みたいに
ピリッっとヒビが入らずにすむし、天候の影響が少なく病気にも強い。
揃いも良く、市場うけも良いなど利便性があります。
■農家の問題
その20年前というのも、10月に台風が直撃し9月中に蒔いた三浦大根はまだ小さく、
壊滅的な被害に遭ったのも一つの要因です。
秋に種の蒔き付けをして、冬にかけて成長していく大根は、生育途中で
秋の長雨や台風が、作柄に大きく影響します。
というのは、三浦大根は収穫期の幅が狭く、青首大根よりも大きく育てなければならず
畑での栽培期間も長くなります。
12月から翌年の3月まで収穫するのには、種まきの日をずらしながら蒔き付けていきます。
12月から収穫する大根は9月上旬から蒔き付けし、3月まで収穫できる大根は遅くとも
9月いっぱいに蒔かないと、それ以降だと地温が下がり太くなれずに春を迎えてしまいます。
そういった理由から、10月から三浦大根を蒔き直しても、収穫できる大根にならないし
そのまま手をこまねいていても、生活が成り立たない。
考えたあげく、小さいうちに収穫してしまう青首大根なら、
畑の生育期間も短くてすむし、10月から蒔き直しても大根を作れる。
農家も機械化が進み、経済的な効率を望んでいる時でもあったため、
味に対しては二の次、三の次となってしまいましたが
生産者、消費者それぞれのニーズが合い、それから5年のうちに
青首大根が三浦大根の出荷面積よりも増えたのは言うまでもなく
現在に至っています。近年は、小型で手頃な青首大根が主流になりました。
そうやってしのいだ三浦大根の産地が
時代の流れで経済性が優先され、味や古き良き時代の食文化は、おざなりにされて来ました。
今となっては、幻の三浦大根となってしまいました。
これまでの間、細々ですがお正月のなます用の三浦大根の需要が高まる
こともあり、年の暮れに出荷される程度、
店先やスーパーではあまり見かけなくなりましたね。
以前、店先でお客様との雑談で話した内容です。
「うちのおばあちゃんは、昔は三浦大根で作っていたお正月料理を、青首大根では美味しくできないからと、作らなくなったんです。たまたま私が三浦に遊びに来たときに
ここで三浦大根を買って帰り、二十年振りに三浦大根に出会えたおばあちゃんは
感激して涙を流したそうです。」
懐かしさがわいてきたんでしょうね。
お正月には欠かせない食材。
昔から家庭に根付いてきた三浦大根は、味では右にでる大根はありません。
■現状
近年では、本物思考や消費者の多様化と昔を懐かしむ方も多くなり
三浦市内の農家が直売所での販売や、スーパーなどとの契約栽培をしています。
三浦市農協でも市場むけに農家が出荷できる期間は年の暮れの
三日間だけです。
それ以外は11月から翌年の3月までは、ほとんど青首大根といっても差し支えありません。
青首大根に占める三浦大根の占める割合は、1%もありません。
〜たかいく農園でのとりくみ〜
たかいく農園では、古くから根強い人気の本物の三浦大根を
毎年、国道沿いの直売所で販売しています。
もちろん自家農園で、家族力を合わせてガンバッテ育てています。
12月から3月までの限定となりますが寒さが厳しくなると旨みが増し
肉質も柔らかくなります。おでんなどには最高ですね。
厚切りにしても芯まで早く火がとおり、煮こんでもくずれずに味がしみこみます。
本物の味は、新鮮なうちに食卓へ並ぶのが一番美味しく頂けます。
取りたての野菜は、お店で並んでいる大根とは色・つや・重量感が全く違います。
特に、取れたては葉をつけて販売できます。
市場に出荷する時は、葉を少し残し、美味しく利用できる葉先の部分は畑で切り落としてしまいます。
なぜかというと、土から抜いてしまった大根は
根に貯えられた水分を、葉の呼吸によって蒸発させて、鮮度を低下させてしまいます。
葉を切り落としてしまうなんて、もったいない話ですが
流通の過程で鮮度が落ちたのでは商品にならないので、仕方ありません。
直売所では、何より新鮮さがお買い得です。
買って家についたらすぐに根元から葉は切り落として保存して下さい。
根の栄養も損なわれませんし、保存もききます。
大根まるまる葉まで使えて、さらに美味しい。
料理のバリエーションも増えますね。
葉は栄養価が高く、さまざまな利用法がテレビや雑誌などの健康特集で取り上げられています。
根の部分は、特にジアスターゼという消化酵素が多く含まれており、
消化を助け、疲れた胃を元気にしてくれます。
胃腸の弱っている人にはうってつけですね。
三浦大根を使った料理
我が家の野菜を素材をいかした料理を紹介しています。